示談金はいつ支払われるのか?

示談金はすぐには手に入らない

加害者加入の保険会社担当者と交渉の末、何とか示談で解決できたとしても、2〜3日ですぐに示談金が被害者の手元に振り込まれるわけではありません。

電話や書面による交渉によって解決内容がまとまったとしても、最終解決にあたっては、まず、加害者側の保険会社との間で示談書(免責証書ともいわれています)を作成しなければなりません。

通常、示談書は保険会社が定型のひな型を送付してきますので、送付されてきた示談書の内容をしっかりと確認し、間違いがなければ、署名・押印したうえで、保険会社に返送することになります。

そして、返送した示談書が保険会社に届いたあとは、保険会社内部で事務処理上の決済手続きが行われ、その後に、ようやく金融機関への振込手続きがとられ、指定する口座に入金されることになるのです(2週間前後になります)。

なお、上記のように加害者側に保険会社(任意保険会社)がついているならば、示談金は、基本的に一括して指定口座に振り込まれます。

逆に、加害者側に保険会社(任意保険会社)がついていない場合(自賠責によって、すべての損害が補てんできない場合)、基本的には、加害者本人と直接交渉する必要があります。
交渉によって解決内容がまとまったとしても、一括して示談金を払える資力がなければ、分割での支払方法を考えなければなりません。

示談金をあてにしてはいけない

交渉によって解決内容がまとまったとしても、郵送でのやり取りや事務手続きをふくめると、示談金はすぐに振り込まれません。
示談金をあてにして、早々と出費をしたり、生活費の捻出や借入れの返済などにあてようと考えるべきではありません。

また、もし加害者側の保険会社との交渉を弁護士に依頼した場合、通常、示談金の振込指定口座は、弁護士の職務上の預かり口座になることが多く、その口座から被害者の口座に振込手続きがとられます。

実際、手元に示談金が振り込まれるのは、保険会社の担当者と直接交渉する場合により、少し遅くなります。